はじめしゃちょーやウメハラ、東大王が参加する「ミュウツーHR争奪戦」で優勝した「藤井猛」ってダレだ!?
あの「遊☆戯☆王」よりも長い20年以上の歴史を持ち、その長い歴史の中でも近年最盛期を迎えつつ有る「ポケモンカードゲーム」。
そのポケモンカードの大きな大会「ミュウツーHR争奪戦」が7月4日にニコニコ動画やYoutubeなどで放送された。
世界で300枚しか用意されていない希少なカード「ミュウツーHR」1枚をかけて争う大会で注目度も高く、 そして全8名の出演者たちもまた希少なカードに負けず劣らずの著名人ばかりだった。
以下が出演者と、その出演者の肩書だ。
・格闘ゲーム界のレジェンド プロゲーマー 梅原 大吾
・将棋界の革命者 棋士 藤井 猛
・東大クイズ王 伊沢 拓司
・日本一の動画クリエイター はじめしゃちょー
・グラジオ役・実力派声優 岡本 信彦
・TCG界のオールラウンダー 原根 健太
・前回争奪戦優勝者 ライバロリ
・ポケモンカード元世界チャンピオン イトウ シンタロウ
いずれも各界の第一人者であり、世間一般にも高い知名度を持つ人物ばかりだ。
そんな錚々たる出演者たちの中を勝ち抜き、優勝し、「ミュウツーHR」を手にした人物。
それが「藤井猛」である。
カードを整える仕草が駒を整える将棋の棋士を連想させるが一体何者なのか。
藤井猛 とは
である。
将棋の棋士
現在の段位は九段で、過去には優勝賞金4000万円超の「竜王戦」で3連覇し、藤井猛竜王として、あの国民栄誉賞も授与された羽生善治永世七冠と当時の世界を二分した王のなかの王である。
そんな竜王3連覇の原動力であり、藤井猛九段の代名詞ともいえるのが、自身が開発した戦法「藤井システム」である。
藤井システム
藤井システムとは将棋の戦法である。
藤井猛九段が竜王になる頃、将棋界では「居飛車穴熊」という戦法が猛威を振るっていた。
「穴熊」が最強の囲いであるということは将棋に詳しくない人でもご存知かもしれない。
↑一般的な居飛車穴熊(盤面はスマホアプリ ぴよ将棋にて作成)
素人目には、こんなことされたらもうどうしていいかわからん、と言った感じだ。
その感じ方はプロでも同じで、当時羽生善治が居飛車穴熊を使ったときの勝率はなんと9割超だったという。
そんな状況に一石を投じたのが藤井猛である。
穴熊には弱点があった。完成に時間がかかることである。
ならば穴熊が完成する前に攻撃してしまえば良い、というのが藤井システムの理念である。
勝負の世界だ。ヒーローの変身を待つ必要なんて無いのである。
穴熊が完成するまでの一手一手を精密機械のように緻密に研究し対策したそのシステマティックな戦法は、藤井システムと呼ばれるようになった。
この将棋は47手で藤井猛先生の勝利となったが、将棋は100手前後で終わることが普通だということを考えると、藤井システムがいかに革新的だったかがわかる。
ポケモンカード発売の前年に初披露された藤井システムは、その後流行りと廃りを繰り返し、2016年には再び藤井猛九段の銀河戦優勝の原動力にもなるなど、ポケモンカードと共に今日でも活躍している。
そんな一大戦法の開発者である藤井猛九段がポケモンカード大会で優勝することは、驚くことではあるが、不可思議なことではないのである。
戦法が存在する全てのゲームで活躍しうる可能性があるのだ。
藤井聡太七段との関係
今や将棋で藤井といえば「藤井聡太七段」だ。
皆気になっているかも知れないが、藤井聡太七段と藤井猛九段は親族ではない。
また、藤井聡太七段が14歳でプロ入りしたのに対し、藤井猛九段はプロの養成機関に入会したのが16歳の頃と、異なる経歴を持つ。
そして、藤井聡太七段が詰将棋選手権を5連覇するなど終盤の強さに定評がある一方、藤井猛九段は序盤巧者として序盤中盤で優勢を築くも、終盤で悪手を指すことが多々あり逆転負けすることがあることから、ファンから「終盤のファンタジスタ」と揶揄されることもある。
ファンが多い
藤井猛九段は将棋棋士の中でもトップクラスにファンが多く、愛されている。
竜王戦3連覇という実力や、アマチュアにも人気のある藤井システムの開発者であることは勿論。
終盤のファンタジスタと揶揄されるように、有利な将棋も最後まで予断を許さない。手に汗握るハラハラした将棋をファンに提供するのだ。
また、野球の野村克也元監督を思い起こさせるような、ぼやき発言を交えた面白くわかりやすい解説も将棋ファンに人気だ。
偉大な棋士によるぼやき発言に、対処に困りながら返答する後輩棋士や女流棋士の様はエンターテイメントとしても優秀で必見だ。
ちなみに世界一のラッパー エ◯ネムも藤井猛九段のファンらしいが、真相は定かではない。
2020年令和2年のN◯K大河ドラマのモデルでもあるらしいが、やはり真相は定かではない。
あとがき
以上である。
皆藤井猛九段のことがわかっただろうか。
これを機に将棋を始める人が居たら素晴らしいと思う。
ちなみに筆者にとってのポケカは小学生の頃魅力的なイラスト目当てに、ルールも知らず集めた収集対象であり、小学校中学年で卒業し、現在まで遊んだことがなかった。
最近カードの価格が高騰しているということで、カードマニアの友達と少し購入したくらいである。
↑大人になってから購入したカード
↑レアを手にしたのが嬉しくて結局売らずじまいだった。
筆者もこれを期に再びポケカ集めをしてみようと思う。
おしまい